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映画『紙の月』ネタバレあらすじ感想

映画紙の月ネタバレあらすじキャスト評価

映画『紙の月』作品情報

今回の絶対おすすめ映画は『紙の月』です。

映画『紙の月』は角田光代によるサスペンス小説を宮沢りえ主演で映画化した作品で、原田知世主演でテレビドラマ化もされています。

映画『紙の月』は作品自体ももちろんですが、出演者も数々の賞に輝いている作品となっていて、すべてにおいてクオリティの高い映画となっています。

横領に関して似ている事件は過去にいくつか存在していますが、『紙の月』は実話ではありません。実際にあった事件を参考にしている可能性はあるかと思います。

それでは『紙の月』の映画紹介です。

映画『紙の月』は2014年に公開された日本映画です。

上映時間は126分。

原作は角田光代によるサスペンス小説『紙の月』。

監督は吉田大八監督

『桐島、部活やめるってよ』『羊の木』『騙し絵の牙』『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』などを監督しています。

キャストは

梅澤梨花…宮沢りえ 中学生時代(平祐奈)

平林光太…池松壮亮

相川恵子…大島優子

梅澤正文…田辺誠一

井上佑司…近藤芳正

内藤課長…大西武志

小山内等…佐々木勝彦

小山内光子…天光眞弓

今井…伊勢志摩

奈々…藤本泉

平林孝三…石橋蓮司

名護たまえ…中原ひとみ

隅より子…小林聡美

ほか。

映画『紙の月』ネタバレ・あらすじ

1994年。梅澤梨花(宮沢りえ)は夫の梅澤正文(田辺誠一)と結婚生活を送っていました。

子供には恵まれていませんでしたが、仲が悪いという事もなく、これといって問題のない夫婦生活を送っていました。

梨花は4年前から外に働きに出ていて、わかば銀行のパートで働いていました。ちょうど先日営業としてパートから契約社員になっていました。

梨花は依願退職をした先輩社員の今井(伊勢志摩)の仕事を引き継いで、裕福に暮らす老人の平林孝三(石橋蓮司)の家を訪ねます。

先輩社員の今井は年齢により異動を命じられて、その異動を受け入れずに依願退職をしていました。

わかば銀行はこのやり方で年配の社員を辞めさせて若い社員との入れ替わりを促すやり方を取っていました。

国債の契約を取ろうと営業を掛ける梨花でしたが、孝三は梨花に結婚はしているのか、子供はいないのか、旦那とは不仲なのかなど、プライベートなことばかり質問してきます。

とりあえず国債を契約するというところまで話は進みましたが、孝三は書類にサインする前に自分の家なのに梨花にお茶を入れるように言います。『今井は入れたぞ』と言われると梨花は何も言えず、台所に行ってお茶を入れます。

すると孝三がついてきてセクハラまがいのことをしようとします。梨花は警戒しますが、そこへ孝三の孫の平林光太(池松壮亮)がちょうど居合わせ、「大丈夫ですか?」と梨花に声を掛けます。

孝三は光太の出現によりセクハラ行為を諦めます。光太は事態がわかっているようでした。

結果的に孝三から国債の大口の契約を取ることができた梨花は、銀行に戻ると同僚からは驚かれ、上司の井上佑司(近藤芳正)からも賞賛されました。

わかば銀行の梨花の同僚には仕事に厳しくまじめな隅より子(小林聡美)や話しやすく気さくな相川恵子(大島優子)などがいました。

梨花は自分が契約社員になった記念に夫の正文とのペアの腕時計を購入します。梨花にしてはそこそこの値段の時計を買い、正文にプレゼントしました。

正文はプレゼントされた腕時計を見て、仕事の時と言うかゴルフの時にしようかなと梨花に言いました。梨花に自分にもっといい時計を買えばよかったのにとも言いました。

さらに後日、正文は出張で上海に行った際に免税店で高価なカルティエの腕時計を買ってきて、梨花にプレゼントします。

梨花は腕時計を買ってこられて動揺し、なぜ腕時計を買ったのか訊きます。正文はそれぐらいの時計してもいいじゃないと思ってと答えました。

梨花はショックでした。

正文は決して悪気があるわけではなくそういうことを無神経にしてしまう性格なだけなのですが、梨花は自分が働いて稼いでいるお金がちっぽけなものだと言われているような気がしてしまいました。

先輩社員の今井の送別会が行われ梨花も出席します。送別会の後に梨花は偶然平林孝三の孫の平林光太と再会します。

光太の方から覚えていますかと話しかけてきました。電車では距離を置いて乗った2人でしたが、光太が梨花に惹かれているような視線を送っていることに梨花も気が付いていました。

梨花は銀行のお得様である名護たまえ(中原ひとみ)の自宅へ行きます。たまえは裕福な老婦人で、すぐにいらないものを買ってしまう癖がありました。

おろしたり預けたりを銀行員が自宅に赴いて処理しています。この日梨花はたまえから預け入れるお金を受け取りたまえの豪邸をあとにしました。

梨花は光太の存在に触発されてか、デパートの百貨店売り場に立ち寄ります。

買い物をした梨花は手持ちの現金が足りないことに気が付き、買い物を減らしますが、それでも足りず結果的に預かっているたまえの預金用の現金から支払ってしまいました。

たまえの現金から抜いたのは1万円でした。すぐに梨花はATMでお金をおろし、たまえの預金用の現金に抜いた分を戻しました。

クレジットカードを持っていればこんなことは起きていなかったのですが、クレジットカードは夫の正文に「その度におろせばいいじゃん」という一言で反対されていました。

このちょっと1万円を抜いて使ってしまったことから梨花の中で何かが変わりはじめてしまいます。

光太と梨花は再び駅のホームで再会し、光太は梨花に熱い視線を送ります。

梨花は今回は距離を取らずに、2人は近い距離で電車に乗り、そのままホテルへと行き関係を持ってしまいました。

銀行のロッカーで身支度を整えていると同僚の恵子がカルティエの腕時計のことを言ってきます

『旦那さんからのプレゼントですか?わかりやすく愛されていますね』と話します。

ただ恵子は銀行員は持ち物まで見張られていますから気を付けた方がいいですよと忠告します。

銀行にある他人のお金に手を出していないかという意味です。恵子は不倫をしていましたが、不倫相手からもらった高級時計は仕事中は外しているとのことでした。

しかし恵子は「でも、やりたいことはやりたいですよね」と我慢することに不平不満をもらしました。恵子の言葉は梨花の背中を押すことになってしまいます。

梨花は光太と逢瀬を重ね、身体の関係を続けていき、深みへとハマっていきました。

梨花は仕事のために孝三の家を訪ねます。

孝三はお金を話しをしている時に、自分の親族は俺の金を心配しているだけだ、みんな借金ばかりあるやつらなんだと話し、この前あんたが会った孫の光太なんてあの若さでどれだけ借金があると思う?と梨花に話しました。

光太の借金は150万円ありました。しかしこの借金は父がリストラに遭い大学の学費を払えなくなり、そのために借りたお金だということでした。

孝三が定期預金で預けた200万円の現金を受け取り、梨花はその後にキャンセル処理を行ってその200万円を自分のものにしてしまいます。

そして光太と会った梨花は、夫とBMWを買おうと思っていたけど買う必要がなくなったから使ってくれと、借金の返済をするように200万円を光太に渡しました。

光太はこれは梨花さんのお金じゃないでしょと言って断りますが、梨花はあげるんじゃなくて貸すの、利子はいらないからと言って200万円を光太に渡しました。

光太はまさか祖父の孝三のお金だとは思っていないので、梨花の家庭が裕福なのだと思いました。

夫の正文は上海の転勤の可能性が高いことを以前から話していましたが、いよいよ転勤が決定します。

梨花にも一緒にきてほしい正文でしたが、梨花は重要な仕事を任されているからと言って日本に残ることを告げました。

正文は単身赴任の形で上海へと行き、梨花は1人日本に残ったのでした。

時は流れ1995年になっていましたが、相変わらず梨花と光太は逢瀬を重ねていました。光太は5万円ずつでしたが梨花に返済を毎月していました。

梨花はそんな光太を可愛く愛おしく感じていました。

会計はすべて梨花が行っていました。クレジットカードを持たない梨花を光太が不思議に思う事もあり、梨花はクレジットカードをつくることを真剣に考え始めました。

夜の街を2人で歩いていると、光太の大学の同級生2人にばったり会います。

梨花は女子大学生から「お姉さん?」と訊かれそうだと答えます。女子大生は梨花のことを「超綺麗」と話していました。

仕事でたまえの家を訪れた梨花はたまえが認知症になっているのではないかという疑いを持ちます。会話がかみ合わなくなり、昨日のことも覚えていないのです。

梨花はたまえから預かった300万円を持って信用金庫に行き自分の口座を開設、その口座に300万円を入金し、さらにクレジットカードを作りました。

梨花と光太は超高級ホテルに宿泊し贅沢の限りを尽くします。数日間を過ごした後にフロントで会計を行う梨花はその請求金額にさすがに絶句します。

140万円を超えていました。クレジットカードで支払う梨花。クレジットカードを持っている梨花を見て光太が「お!クレジットカード!」とのんきに反応していました。

お金に取りつかれてしまった梨花の行動はさらにエスカレートしていきます。

プリンターを購入し自宅に置き、わかば銀行の証書を偽造し印鑑なども偽造します。

さらに富裕層の家に営業に行っては契約を取るものの、そのお金はすべて着服していきました。

光太は梨花にマンションを借りてもらい、さらに新品のMacもプレゼントしてもらいます。梨花は次々と光太に貢いでいきました。

光太はテラスでお茶をしている時に梨花に大学を辞めたことを話しました。驚く梨花に対して光太はホームぺージ制作の仕事をしていく話をして、頼る先輩がいることも話しました。

さらに梨花はこの時期に、恵子の不倫相手が上司の井上であることも恵子本人から聞きました。

だんだんと光太の性格が変わっていきます。光太は丁寧に封筒にいれて5万円を返済していましたが、封筒に入れずに2万円をそのまま渡しては、先輩が仕事を回してくれなくてさと愚痴もこぼしています。

さらに借りてもらっている部屋に他の女性を連れ込んだりもしていました。

このことを梨花が咎めると、こんなのが続くなんて考えられないと言って光太は別れを切り出しました。

光太はマンションから出ていき、梨花はこの部屋を作業部屋として使い、さらに偽造を重ねていきます。

わかば銀行ではより子が井上から異動の打診をされていました。依願退職を狙っての異動です。

より子は自分がいなくなると若い子ばかりになってしまい混乱を招くと話しますが、井上も譲りません。より子は梨花のミスが目立っていることを話し、これからチェックを行ってミスの多い人間を報告しますと言い出します。

証書の保管ファイルをチェックしたより子は平林孝三の200万円がないことに気が付きます。恵子が最初疑われますが、より子は恵子ではなく梨花ではないかと井上に報告しました。

井上が梨花を呼び出し問い詰めると梨花は認めます。井上は絶句し報告を行おうとしますが、梨花は井上に対して恵子との不倫を持ち出します。井上は脅すのかと言い、一旦報告を行う事を取りやめました。

しかしより子が調べていくと、200万円どころの着服ではないことが発覚します。

井上がどうこうできるレベルではなく、さらに上司も出てきて梨花を詰問します。

自分たちも責任を問われるため、なるべく明るみに出したくない上司たちは全額返済すれば刑事事件にはならないと話します。

しかし梨花の横領した金額はとんでもなく膨れ上がっていて、偽造の証書だけでもものすごい枚数になっていました。

さらにこれとは別に梨花は600万円もの借金を作っていました。

梨花とより子が2人になった時に、より子は梨花に肩代わりしてくれる親族はいないかと訊ねます。

梨花は自分がみじめだと話します。

より子はそんな梨花に対して「やりたいようにやったんでしょ」と言います。

ただ何も起こらない日常を生きている自分よりも、横領し贅沢などをした梨花の方が人生有意義なのではなというより子の思いからでた言葉でした。

梨花は初めて徹夜したことや朝帰りしたことなどを話し、紙の月(偽物)は壊したっていいとより子に話しました。

梨花は驚きの行動に出ます…。

結末は本編をご覧ください。

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映画『紙の月』感想・評価

映画『紙の月』は原作も読んでいなくてテレビドラマも観ていなかったので、前情報ほとんどない状態で鑑賞したのですが、非常に面白かったです。

やはり話題になる映画はしっかり面白いなぁと実感しました。

吉田大八監督の映画に外れなしという印象を持っているのですが、この映画「紙の月」でもそのセオリーはまったく崩れませんでした。

この監督の映画って本当に面白いんですよね。

映画『紙の月』は2014年の作品ですが、この時からさらに時代は現金主義ではなくなってきているわけで、そういった意味でもこの映画は観ていていろんな感情を与えてくれるというか。

紙幣に対して懐かしいという気持ちもあったり、銀行員の仕事も現金でのやり取りがこんなにもあったのかと驚いたり。

しかし大金を平気で持ち歩いている描写が多いのですが、実際に90年代ってそうだったのだと思いますが、普通に危ないことしているなぁと観ていて思いました。

『紙の月』はお金というものの価値についても考えさせられる映画で、お金の価値というのは人それぞれが決めるものであって、一律して同じ価値があるわけではないんですよね。

1万円の価値は人によって全然違うわけで。

そしてお金では結局得られないものがあることも教えてくれるわけですが、お金によって失うものの方が観ていて心に響きます。

宮沢りえさんはこの『紙の月』で数々の賞を受賞されていますが、それも納得の演技で魅了してくれます。

どこかずっと影が付きまとっている感じの演技をされていて、それが梨花というキャラクターの、自分を正当化しようとする部分などに自然さを与えてくれている気がします。

池松壮亮さんは相変わらずの大人びた演技で、演技力の高さを見せつけてくれています。

本当に映画が似合う俳優だと思うので、これからもいい作品に恵まれてどんどん映画俳優として活躍していってほしいと勝手に願っています。

大島優子さんもすごくよかったです。この人普通にいい女優さんだなぁとずっと思っています。

実際に評価も決して低くないと思いますが。弾けた役柄とかより今回の『紙の月』で演じたような役柄の方がハマってたりするので、年齢を経るごとにどんどん魅力的な女優さんになっていくのではないでしょうか。

そして個人的には近藤芳正さんが本当に素晴らしかったです。

やぱりめちゃくちゃ上手くて魅力的で、リアルです。コメディをできる人がシリアスをやるととんでもないレベルの高さを見せつけてくれます。

こういったお芝居ができる上でコメディを演じているんですよね。

本当にいいものを見せていただいたという感じです。

『紙の月』は原作も有名で映画も話題になっていましたが、確かに面白い映画で、話題になっていたのも納得です。

一度は絶対観てほしい映画です。

おすすめ映画です。ぜひ。

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