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演技のうまい俳優とへたな俳優の違いってなに?

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演技のうまい俳優とへたな俳優の違いってなに?

こんばんは、M&Oです。

今回は俳優の演技について書いていきます。

 

『あの俳優は演技がうまい』『あの女優は演技がへただ』などの会話は世の中にたくさん巻き起こっていると思います。

今の時代ではネットでもそういったことが書かれることもかなり多くなっています。

 

それでは観ている人たちは何を思って『演技がうまい』『演技がへた』と言ったり書いたりしているのか、そもそも演技のうまいへたとはなんなのかについて書いていきたいと思います。

役者をやっていた身としてはやっぱり『演技がうまい』と言われる方が『演技がへた』と言われるより気分もいいし、頑張ってきて良かったと思っていた時期もありましたが、年数を経るごとにそんなことはどんどん気にならなくなってしまいました。

 

まず『演技がへた』とはどういうことなのかについて書いていきたいと思います。

相当な才能とセンスに恵まれていない限り、俳優を始めたばっかりの人は演技が下手です。ごく稀にすごく才能に恵まれたセンスのある人間もいますが、9割以上の人間は最初はとっても演技がへたです。

 

世間では演技って『誰でもできる』という意見がかなりあると思います。

 

そしてその意見通りはっきり言って誰にでもできます。最低限の水準の演技というのは勉強したり訓練をしたりすれば誰でもできます。

 

人間は誰でも生きている中でその状況に合わせていろんな顔を見せているわけで、それだって立派な演技なわけです。

 

営業をしている会社員が営業先で見せている顔と家族の前で見せている顔とでは全然違うように、人は誰でも意識的にも無意識的にも演技をしているのです。そう考えれば演技が選ばれた限られた人間にしかできないはずがありません。

 

ただそれはあくまで自分という人間で好きに演じている状態です。役柄を与えられてセリフを与えられて、こういう風に演じてほしいと注文を出されていない状態です。

 

こういった制限を与えられた中で演じるのが俳優の仕事でもあるわけで、さらに個性を使ってより魅力的にする必要にも迫られます。

そうなるといきなり演技をしろと言われてもほとんどの人間が演技できません。

これには大きな障害がいくつも出てくるからです。

照れという問題をまずクリアしなくてはいけないですし、台本をもらうとセリフを覚えてうまく言う事を目指してしまう人が多いのです。

 

セリフの言い方に正解なんてないのですが、いかに自然に聞こえるかとか効果的に聞こえるかを目指してしまったりするのです。こういったことをしてしまうと演技に一番必要な部分にまったくたどり着けないのです。

 

今回は特に相手役や他の何人かの役柄と演技するシチュエーションについて書きますが、『演技は一人で行うものではない』ということに最初って本当に気が付けないのです。

 

セリフを声に出して練習したりする人が陥りがちなのですが、相手役を無視して演技をしてしまうのです。

つまり自分が練習してきた通りにそのシーンを演じることが演技だと思ってしまっているのです。

しかしこれは大きな間違いなのです。

 

人間は実生活において相手が何を言ってくるかなんてわかっていません。逆に大体の予想がついている時もあれば、予想していた言葉とは全然違う言葉が出てくることもあります。

これは皆さん普段から経験されていることだと思います。

演技で目指すべきことはそういうことなのです。

 

それなのに自分一人で演技をしようとしてしまう役者が結構多いのです。

そしてそういう俳優はほぼ間違いなく観ている人たちから『演技が下手』という印象を持たれるのです。

 

それではなぜそういった俳優が『演技がへた』という印象を持たれるかについて書いていきたいと思います。

 

結論から書きますと『会話が成立していない』のです。

 

相手役の言ったことに反応できていないので、観ている人たちはどうしようもない違和感を覚えるのです。

 

相手がセリフを言っている声のボリュームや言い方、ニュアンスによって自分の言うセリフも変化しなくてはおかしいのです。

 

距離感などもそうですね。しかし相手と演技をしようとしないで一人でやろうとしたり一人で練習をしてきてその通りに演じようとする俳優は相手役がどんな言い方をしても自分の発するセリフが何回やっても変化しないのです。

 

これは人間が普段生きている中であり得ないことなのです。役者の間ではこういう演技をしているシーンを見ると『成立していない』とよく言います。

 

完全に一人でやっているために動きなども固定されてしまっていて相手役の動きに合わせて反応することもできないのです。観ている人は本当に違和感を感じるので、『演技が下手』という印象を持つのです。

 

他にもケースはあるのですが、『演技が下手』と思われるトップレベルの理由はこのケースが圧倒的に多いです。

 

土台が成立していない状態で面白いことをやってもただ寒いだけになりますし、土台が成立していないので何をつけ足しても成立していないことに変わりはありません。

 

それでは『上手い俳優』という印象を持たれる人たちはなぜ『演技が上手い』と思われるかについても書いていきたいと思います。

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演技がうまいと思うかどうかは好みの問題も大きいのが現実

『演技がへた』と思われる理由について書かせて頂きましたが、演技がうまいと思われる俳優は書くまでもありませんが、演技において間違いなく会話が成立しています。

 

ただこれははっきり言ってボーダーラインなのです。役者をやるにあたって最低ラインのスキルであると言えます。

 

これができないと最初は事務所の力などで仕事を得ることがあってもその後は起用されることはなくなっていきます。

第一線で活躍されている俳優の方々はもちろん演技の中でしっかり会話ができています。

ではなぜみんな『成立している』中で『演技が上手い』と思われている俳優が存在しているかですが、これはその当たり前の土台の上にしっかりと個性を乗っけてきているからです。

 

俳優は役柄を演じます。もちろん自分とは全然違った人間を演じるわけですが、声も身体ももちろん自分のものを使いますし、自我を消し去ることなど不可能ですからその人自身の持っているものも滲み出てきます。

 

そしてその個性をうまく使っている俳優がたくさんいます。

人間観察をして身につけたスキルもあれば、どうやったら面白くなるかを追求するかを考える人もいますし、知り合いでいた人間の癖などを使って自分の演技に活かす人もいます。

演じている時の目の動き一つでその人の個性やセンスもわかるぐらいなのです。

 

演技がうまいと思われている俳優たちは、成立している土台の上で、その役柄を演じながら、さらにプラスアルファを足したり、逆に余計なことを一切しないことで個性を発揮したりしているのです。

 

香川照之さんは僕はとても好きな俳優なのですが、『半沢直樹』で魅せた怪演なども何より土台が成立しているからこそ観る者を魅了したり楽しませてくれているのです。

 

個人的には役所広司さんや西村雅彦さん、藤原竜也さん、森山未來さん、中井貴一さん、永瀬正敏さんなどが僕が上手いと思っている俳優なのですが(もとたくさんいるのですが)、彼らはどこかユーモラスな要素を匂わせてくれるので非常に好きなのです。

 

ただこれは個人的な好みの要素も非常に大きいです。そうなのです、もうある程度のレベルに達している俳優たちの上手い下手は好みの要素によって言われていることが多いのです。

 

例えば僕は佐藤二朗さんのお芝居が苦手です。上手いと思っていません。単純に魅力を感じないのです。ただこれはあくまで僕の個人的な意見です。

実際に佐藤二朗さんはたくさんの作品で起用され続けていますし、佐藤二朗さんの演技が好きな人もたくさんいらっしゃると思っています。

 

好きな俳優で藤原竜也さんを挙げさせて頂きましたが、藤原竜也さんの演技が苦手という人もたまに耳にします。僕はそのたびに「なにお!!」とは怒りません。好みの問題が確実にあるからです。

 

個性的な演技をする人ほど好き嫌いの両極端の意見が出てくると思いますので、役者としては嫌いとか言われることはある意味勲章なのかもしれません。それだけ印象に残ってはいるわけですし。

 

演技のうまい俳優、演技を成立させることができる俳優は世の中にたくさんいます。売れていない人もたくさんいます。

 

世間の人に「うまい俳優」と認知されている人は、土台の上に個性やプラスアルファを足すことが上手い人、そしてその結果が魅力的な人なのだと思います。

ただただ真面目一徹でなんの印象にも残らない演技をしていても、決して下手ではないけれども印象に残ることもなく仕事も続かないんですよね。

逆にへたとか嫌いとかも言われることもないのです。もちろんうまいとも思われません。

目指すのは「演技がうまい」と言われることではない

うまい俳優と言われることを目指すよりも、自分自身がその役柄を演じていることを楽しむことや、周囲の人をその役柄を通して楽しませたり、もちろん観ている人を楽しませることが一番有意義なのではないかと個人的には思います。

多くの人間のすべての好みに合わせることなんて不可能ですから。

そしてそのためには土台となる演技の基礎は必ず必要になります。演技は誰でもできますが、訓練をしないと現場で演技をするのはかなり難しいでしょう。

 

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