THE ENTERTAINMENT DIARIES

はじめましてM&Oです。フリーランス。独自の視点でエンターテインメントの表と裏を綴ります。

スタンドインという俳優の過酷な仕事を知っていますか?

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俳優やモデルの現場では当たり前のスタンドイン

こんばんは、M&Oです。

今回は俳優がやる仕事の一つである『スタンドイン』について書いていきたいと思います。

皆さんは『スタンドイン』という仕事を知っていますでしょうか。たぶん芸能界にまったく関与していない人たちは知らないのではないかと思うのですが、『スタンドイン』という言葉だけは聞いた事があるという人もいらっしゃるかもしれません。

簡単に言うと『代役』です。

『スタンドイン』にもいろいろな形があるとは思うのですが、今回は僕が知っている『スタンドイン』の仕事について書いていきたいと思います。

まずスタンドインは表に出る仕事ではありません。主に駆出しの俳優や売れていない俳優、モデルも同じですね、そういった人たちがやることが多いのが『スタンドイン』のお仕事です。

CM撮影で一番多く見かけるので、まずはCM撮影においての『スタンドイン』について書いていきたいと思います。CM撮影において、セットや照明やカメラアングルなど実際の撮影では俳優が演じているところを撮影するよりもそういった準備段階のほうが時間がかかるのですが、その準備段階で大活躍するのが『スタンドイン』なのです。

照明を絶妙な形に作るためには実は微妙な調整などを根気よく行っていったりするのですが、この作業に売れている俳優が付き合うということは滅多にありません。スケジュール的にも抑えることが難しいという事もあると思いますが、何より『そんなことはさせられない』ということで、売れている俳優の代わりに『スタンドイン』が代わりを務めるのです。なのでそのCMでメインを張る俳優の身長が180センチならば180センチの人がスタンドインに選ばれます。できる限り体重なども含めてスタイルが似ている人がスタインドインとして起用され、ものによっては雰囲気も似ているという人が求められることもあります。そしてCMを撮るディレクターによっては、お芝居ができる人じゃないとスタンドインは嫌だといった場合もあります。実際に演じいるところを撮影して観たいという思いからそうなるのだと思います。大手企業のCMですと撮影の本番までに一日とか二日とかを使ったりもするので、スタンドインはその日数分現場にいることになります。本番の日も現場にいます。

そして容易に想像がつくと思いますが、決して周りからの扱いがいい仕事ではありません。無名の仕事がない俳優やモデルがきているといったイメージを持っている人がほとんどでしょう。というか事実そうなのですが・・・。そしてこのスタンドインの仕事ですが、はっきり言ってキツイ仕事です。俳優やモデルを志す以上、表舞台に立ちたいという欲求を持っているのが普通だと思います。しかしこのスタンドインという仕事は表に出る事はもちろんなく、ただただ人形のように立っていることを求められることも少なくないのです。本当にかなりの長時間立ちっぱなしなんてこともザラにあります。もちろん実際に俳優としての仕事の現場でも同じぐらい、それ以上に体力的にハードな現場は全然あります。しかし辛いと感じる事はありません。やりたくてやっている仕事ですし、自分がしっかりとその作品に出演をしているからです。ところがスタンドインは当たり前ですがそうではありません。自分が出演するという事は皆無です。相当似ている人なら後ろ姿だけとか手だけ使われたりといったことがありますが、そんなことを喜んでいるようではどうかと思いますし、『なにくそ!!』と思わないようでは多分やっていけないんではないかと思います。

駆け出しの役者が撮影現場を知るために一回ぐらいスタンドインを経験するのはいいかもしれません。僕は別に経験しないでいいことだと思いますが・・・。ましてやもう何年も役者をやっている人がスタンドインを何度もやっているというのは個人的にはかなりよろしくない事だと思います。現場にいる関係者と知り合う機会になるからという考えもあるかもしれませんが、スタンドインが役者の仕事に繋がるというのは本当にごくわずかの可能性と言えるでしょう。ほとんどの現場にいる人間は『スタンドインの子』として認識するだけだからです。そしてスタンドインで頑張れば頑張るほどスタンドインの仕事のオファーが増えていくでしょう。いつまで経ってもスタンドインの仕事から抜け出せないなんてことになりかねません。しかもスタンドインは芸歴にももちろんなりません・・・。そして僕自身一度だけ、若かりし頃にスタンドインの仕事を経験しているのです。

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俳優やモデルはスタンドインをやらなくていい

スタンドインを経験した僕の意見としては、俳優やモデルをやりたいならスタンドインはやらなくていいという思いなのです。僕は一度経験してから二度とやることはありませんでした。スタンドインのオファーは来ていましたがすべて断りました。最初に経験している時に二度とやらないと心に決めて断り続けました。意外といいギャラだったりもするのですが、それでも決してやりませんでした。

理由は半端じゃない屈辱感を感じたからでした。屈辱感をバネに役者として現場に行くために努力をしようと思ったからでした。人それぞれ考えがあって、下積み時代のスタンドインは捨てたものじゃないと思う人もいるかもしれません。しかし僕からすればスタンドインをしている時間にもっと芝居が上手くなる努力をするべきだと思います。そしてエキストラなどもそうですが、人間どうしてもそういった仕事をしているとその仕事の空気感を身にまとってしまうものです。それはオーディションなどに行った時にプラスに働くとは思えません。

芸能事務所の中にはスタンドインをさせようとする事務所もありますが、所属したばかりで言いづらいとかもあるかもしれませんが、しっかりと断る勇気を持ってほしいと思います。そしてただのわがままと思われないように、役者として結果を出せるように努力をしていってほしいなと思います。

                               M&O