THE ENTERTAINMENT DIARIES

はじめましてM&Oです。フリーランス。元俳優が俳優の目線で綴るエンターテインメントの表と裏

俳優・女優名鑑シリーズ『竹中直人』 観る人を楽しませる名人、映画を愛し映画に愛された俳優・竹中直人の魅力に迫る

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俳優・女優名鑑シリーズ『竹中直人

こんにちは、M&Oです。

今回の俳優・女優名鑑シリーズは『竹中直人』さんです。

役者として多くの監督や俳優、観客から愛され、また自ら監督もこなすとにかく映画を愛してやまない竹中直人さん。

実はお茶の間に知られたのはお笑い番組からだったことは今の若い人は知らない人も多いのではないでしょうか。

多摩美術大学在学中にテレビでモノマネを披露して注目されます。大学では『映像演出研究会』に所属し8mm映画の製作に没頭。大学卒業後には名門・劇団青年座へと入団します。

劇団員として活動していた竹中直人さんでしたが、俳優として生きることの現実の厳しさに直面し、自ら名刺を作りテレビ局に売り込みを開始します。竹中直人さんは爆笑を起こし、あの横山やすしさんからも絶賛され、お茶の間の人気者となります。厳しい評価で有名な横山やすしさんでしたが、竹中直人さんが楽屋で落ち込んでいると、『大丈夫だ!!お前は面白い!!』と声を掛けてくれていたそうで『とてもやさしい人だった』と話されていました。

そんな竹中直人さんは映画やテレビドラマに進出していくのですが、最初はお笑いの人という先入観も持たれていたため、ワンシーンだけの出演などがほとんどで、お笑い担当のような立ち位置もすくなくありませんでした。

しかし次第に様々な役柄で起用されるようになり、役者として高く評価されるようになり数々の名監督から愛され、オンリーワンの俳優として重宝されていきます。五社英雄監督や岡本喜八監督、石井隆監督、周防正行監督などから特に愛されていた印象です。

個人的には周防正行監督作品での竹中直人さんが特に大好きなのですが、『ファンシイダンス』『シコふんじゃった。』『Shall we ダンス?』などではとにかく面白くて息ができないほどに笑わせてもらいました。しかしある時期、竹中直人さんは自分の芝居に関して疑問を持ってしまい自信を失っていたそうです。『自分の演技はやりすぎなのではないだろうか』と不安になってしまっていたそうです。これに対し周防正行監督は『竹中直人にやりすぎはない』と言ってくれたそうです。それから竹中直人さんは自信を取り戻せたとお話していました。ちなみに周防正行監督の映画の現場では、竹中直人さんのシーン時に監督はかなり遠くから『よーい、スタート!』の合図を出していたそうです。理由は周防監督が竹中直人さんを大好き過ぎて、芝居を見ていて笑いをこらえられないらしく、監督の笑い声が入ってしまうからだったらしいです(笑)なんだかすごく嬉しくなるし心温まるエピソードです。

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まさに変幻自在の竹中直人という役者

竹中直人さんといえばコミカルな芝居はもちろんシリアスまで幅広くガラッと変わる演技を毎回見せてくれていますが、僕の印象ではとっても瞬間的に役に入る役者というイメージなのです。僕は俳優時代に2度ほど現場をご一緒させて頂いているのですが、僕はあまりにちょい役で竹中直人さんと絡むシーンではなかったのでお話こそできませんでしたが、せっかく大好きな俳優と現場がご一緒ということで『とにかく勉強してやる』精神で竹中直人さんの一挙手一投足を食い入るように目で追っていました。撮影の合間にはマネージャーさんが買ってきたサブウェイのサンドウィッチにかぶりついていましたが、それは別にいいんです(笑)でもすごくおいしそうだなと思ったのを覚えています。現場での竹中直人さんはすごくサービス精神旺盛で、周りのスタッフさんたちも竹中直人さんと一緒にいることがすごく楽しそうでした。メイキングのカメラが入っている日もあったのですが、すごくおちゃらけてメイキングのカメラマンさんとかも爆笑してて、『本当にサービス精神旺盛な人なんだなぁ、すごいなぁ』と尊敬の念を抱いていたのですが、その後結構すぐに竹中直人さんのシーンの撮影がスタートしたのですが、見事にガラッと雰囲気から表情からすべてが変わりまして…声のトーンまで全然違った感じでセリフを喋り出したんですよね。その豹変ぶりに素直に驚きました。そしてカットがかかると、再び『ピョーン!』みたいな感じでふざけていたりして。

俳優にはいろんなタイプの人がいますが、竹中直人さんは今まで僕が見てきた役者さんの中でトップレベルの豹変ぶりでした。

そして竹中直人さんのこういった演技の際の豹変ぶりや、幅の広さは、竹中直人さんご自身が極度の照れ屋さんという事に大いに関係していると思うのです。

シャイな性格を役者としての武器に変えた竹中直人

バラエティ番組などに出演した際も度々発言されていますが、竹中直人さんは極度の照れ屋さんです。若輩の僕がいうのもなんですが、とっても可愛らしい面を持っている人なのです。

そしてその照れ屋さんな部分をカバーするために、竹中直人さんはトーク番組などでもなるべく素でいる時間を作らないようにしているというか、何かキャラクターを作って喋っていることが本当に多いです。そして真面目に自分の事を話す事も照れてしまうのか、いい話をしてくれている時も『もっと聞きたいのに〜』とこっちが思っていても、竹中直人さんはすぐにふざけたりしてはぐらかしてしまうのです。情熱大陸とか照れちゃって本当に無理なんじゃないですかね(笑)そんな感じで常にいろんなキャラクターを演じ続けていたことが、幅の広さにも繋がっているのではないかと思うのです。これは多分ですがプライベートでも同じなのではないかと思いますし。 

すごく感受性豊かで、自分に自信を持てない人だと思うのです。そしてそれを隠す事なく、虚勢を張らない竹中直人さんの佇まいがまた魅力的なんです。

安藤政信さんをはじめ多くの俳優からも慕われている竹中直人さん。昔も今も大好きな俳優です。

これからのご活躍にも大いに期待しています!!

                                                                                                         M&O