THE ENTERTAINMENT DIARIES

はじめましてM&Oです。フリーランス。元俳優が俳優の目線で綴るエンターテインメントの表と裏

俳優のセリフ(台詞)の覚え方のコツとは。なぜ役者は長いセリフを覚えられるのか?セリフ(台詞)の効果的な覚え方

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人によって違いますがセリフを覚えるのにはコツがある

こんばんは、M&Oです。

今回はM&Oの元俳優への質問コーナーに寄せられた質問にお答えしていきたいと思います。

ありがたいことに続々とご質問頂いておりますので順番にお答えしていきますね。

 

www.myprivatecomedy.net

 

今回のご質問は四つ葉さんから頂きました。ご質問ありがとうございます!

『役者さんって長い台詞でもすぐ覚えてスラスラ喋ってますよね。記憶力がすごいなと尊敬しています。どうやって台詞を覚えているんでしょうか?コツなどがあれば教えていただきたいです。

また、NG大賞やがんばった大賞などのテレビ番組でドラマの出演者が面白いNGを出してしまうカットがありますが、あれはドラマだと台詞を覚える時間が比較的少ないからなのでしょうか?もしかしてNG自体がヤラセなのでしょうか?

舞台では、台詞をとちったりアクシデントが起こることはあまり無い印象です。観客側では気付かないだけで、何かあってもアドリブなどで咄嗟に対処されているのでしょうか?何かそういうエピソードなどがあれば教えてください。』

というご質問を頂きました。

 

それでは僕なりにお答えさせて頂きます。

まずどうやってセリフを覚えているのか?コツなどはあるのでしょうか?というご質問ですが、コツはあります。

ただセリフの覚え方は人によってかなり違うので一概には言えないのですが、あくまで僕の覚え方をお伝えしますね!結構いい方法ですので、もし役者を志している人が見ていたら参考にして頂けたら嬉しいです。

いざ台本をもらって『さあセリフを覚えるぞ!』となった時に多くの人が自分のセリフに集中して覚えようとするのですが、僕としてはこのやり方はお薦めしません。個人的にはダメな覚え方だとも思っています。

僕がセリフを覚えるコツとしては、

相手のセリフを先にしっかり読んで覚える、です。

台本はほとんどの場合、会話で形成されています。もちろんシェイクスピアでよくある独白や、たまにある独り言などはちょっと例外なのですがそれは後で触れます。

ただ台本は会話の場合がほとんどなので、この覚え方は大体のケースで使えると思います。

相手のセリフを覚えてしまえば、そのセリフに対して自分が何を言うかという事になるので、非常に覚えやすくなります。しかも感情を乗っけるという意味でも、相手のセリフに対してのリアクションとして自分のセリフを発するので、非常にリアリティのあるセリフになりやすくなります。

誤解している若い役者さんも結構多いのですが、自分の順番が来たからセリフを言うのではないのです。相手に何か言われたからあなたはセリフを発するのです。そうしないとお芝居としての会話が成立しないので、そのシーンは成立していないことになります。普段の生活でも相手が何を言うかなんてわかりませんよね。相手のセリフに反応して言葉を発すればいいのです。

さらに言うと、よく自分のセリフを声に出して覚える役者も目にしてきましたが、僕は絶対にやりませんでした。声に出して練習していると自分の耳がその音(セリフの言い方)に慣れてしまって、他の言い方をした時に違和感を感じるようになってしまいます。さらに練習した通りに無意識に言おうとしてしまうので、本来は相手のセリフの言い方で自分のセリフの言い方も変わらなければおかしいのに、それができなくなってしまいます。お芝居って相手役が変わったら同じセリフでも自分の芝居も変わらなきゃおかしいのです。

例えば普段の生活で元気よく『おはよう!』と言われた場合と、この世の終わりみたいな顔で『おはよう・・・』と言われた場合だったら、自分の『おはよう』の返し方もきっと変わりますよね。元気よく『おはよう!』と言われれば反射的に『おはよう!』と元気よく返すかもしれないし、力なく『おはよう・・・』と言われたら、心の中でこの人何かあったのかな・・・と思いながら『お、おはよう。』と返すかもしれません。もちろんやる人によって返し方は無限にパターンはあるわけです。

そういうわけで、僕の場合は覚える時は声に出したりしないで、相手のセリフをひたすら読むという方法でした。一人で自分のセリフを声に出すことはまずありませんでした。そして上手い俳優ほど『ちょっとセリフ合わせつき合ってよ』と言ってきます。相手のセリフを言ってもらってそれに反応するようにするためです。自分一人でぶつぶつ言ってる俳優は大体下手というか、こっちが芝居を変えても何も変化がない俳優が多いです。そういう役者は観ていてももちろんつまらないですし、一緒に演じている俳優もすこぶるつまらない時間を過ごすことになります。

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ドラマはNGが多くて、舞台はNGが少ない?

次のご質問ですが、たしかにおっしゃる通りで、最近減りましたがドラマはNG大賞っていう番組があるほどNGを出していることが多い印象ですよね。

これに対して舞台はセリフを忘れたりが少ないという印象なのも頷けます。

まずドラマは稽古せずに演技をしていて、舞台は一か月とか稽古期間があって演技しているというのが大きいと思います。

そしてドラマのセリフに関しては、結構当日に覚えている人も多いのではないかと思います。僕なんかはドラマに関してはそんなにガッツリ長い出番とセリフで出演する経験か多かったわけではないので困りませんでしたが、一応前もって一話分の台本はもらっているのですが、当日は割本といってカット割りが詳細に書かれているその日に撮るシーンの薄い台本を渡されるのですが、これを見ると一話分の台本からかなり変更されていることが多いです。セリフがです。手書きで直してあってそれを印刷したのを渡してくれます。セリフがかなりカットされている場合もあります。僕は一話分の台本から大幅に変更されたことはなかった気がしますが、それは分量が少ないからで、メインどころの人達はその日に結構なセリフを覚える感じになります。でもドラマは監督にもよりますがあんまり長回しで撮らずにかなりカットで割るので、そのシーンのセリフを全部覚えてなくても全然何とかなってしまします。一気に長回しで撮るとかなったら焦る俳優さんもいるんじゃないでしょうか(笑)

そしてドライと言われるリハーサルをやってもう本番なので、NG出しても仕方ないかなかなとも思います。もちろんバシッと決めるのがプロですが、実は皆さんの見えないところで同時進行でいろんなことやっているんです俳優は。細かい立ち位置だったりとかタイミングとかきっかけとか何気にアンテナ張りまくらないとできないんです。

NGに関してはやらせということはないと思ます。基本的に時間ない中で撮影していますので、NGはないにこしたことはないので(笑)

これに対して舞台はしっかり稽古して本番を迎えるのでセリフを噛んだりトバしたりということはやはり起きづらいです。というかあってはいけないことですね。お金払っているお客さんが見ている前ですから。しかし人間なのでやはりあります。やらかすのです。僕はないのですが相手役がセリフ忘れちゃったりとか何回もありますし、最悪な時は出番忘れて楽屋にいて出てこなかった時もあります(笑)嘘みたいな話ですがホントにあるんです。単なる気のゆるみが原因なんですけどね。。。あと自分の出番より前に舞台に出てきてしまった先輩役者もいました。あほ過ぎますよね(笑)

でもそこをミスに見せないようにしなくてはいけないので、お客さんには気付かれない場合も多いです。何とか自然にアドリブで繋げたりだとか、相手のセリフを思い出させるようなセリフを言ったりだとか。ただ対峙している役者はセリフ忘れたかどうかすぐわかります。めっちゃ目が泳ぐので(笑)SOSのつもりなのかわかりませんが、とっても笑いそうになります。

舞台は機材のトラブル以外は比較的トラブルとかNGは出づらいもので、出してはいけないものだとも思っています。そのために稽古があるわけですから。

 

ちょっと長くなってしまいましたが、今回のお答えはこんな感じになります!!ご参考になれば嬉しいです。ご質問ありがとうございました!

今度舞台の失敗エピソードの記事書きます。いろいろ思い出してきましたので(笑)

                              M&O

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