THE ENTERTAINMENT DIARIES

はじめましてM&Oです。フリーランス。元俳優が俳優の目線で綴るエンターテインメントの表と裏

『下には下がいる』は危険な思考 ある売れないお笑い芸人の言葉 上を見過ぎる必要はないが下を見て安心することもやめた方がいい

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知り合いのお笑い芸人が言っていた『下には下がいるんで・・・』

こんばんは、M&Oです。

今回は思考の話しと言いますか、そんなに堅い話ではないのですが、僕が実際に耳にして『これは危ない考え方だな・・・』と思ったことについて書いていきたいと思います。

僕は俳優時代は当たり前ですが俳優の知り合いが多くて、おかげで今なんかは俳優の知り合いにほとんどあっていないので寂しい思いをすることもあるのですが、中にはミュージシャンだったりお笑い芸人さんの知り合いも少ないですけどいました。一般企業で働いている知り合いって地元の昔からの友人以外本当にいなかった気がします。僕が当時は広く社交的ではなかったという事もあると思いますが。

そんな中であるお笑い芸人と知り合った時に、いろいろ話をした時のことを書いていきたいと思います。

確かそのお笑い芸人さんとは何気ない飲み会で知り合った記憶なのですが、まぁ飲まないのでジュースしか飲んでいないので飲み会というか食事会といいますか。いやでも周りは飲んでるから飲み会ですね。どうでもいいですねそんなこと。

そこで結構仲良くなって、僕は元々お笑い芸人という職業を今も昔も尊敬しているのですが、実際喋ってみてもやっぱり面白くて『お笑い芸人ってやっぱり面白いな~』と感動していまして。そしてそのお笑い芸人さんとはその後も何度か顔を合わすようになり少しずつ仲良くなっていまして。そのお笑い芸人さんを頭文字を取ってHくんと書きますね。ちなみにHくんは今はもうお笑い芸人はやっていなくて普通に働いているとのことです。お笑いの世界も本当に大変ですね。Hくんも充分面白かったんですけどねぇ。

 

話していくうちに知っていくと、Hくんは元々は吉本興業に所属していたらしいですが、あまりに人数が多すぎることで移籍を決意し事務所を移籍したとのことでした。松竹芸能だったかなぁ、どこだったかの記憶が定かじゃないです。。。

なかなかお笑い芸人の仕事ってやはりないみたいで、Hくんはアルバイトをしながらお笑い芸人の活動をされていました。お笑いの仕事がないというよりかは、お金になるお笑いの仕事がないと言った方が正しいかもしれません。要はとても安いギャラの仕事が多いとのことでした。聞くとスケジュールをそういったお金にならないお笑い芸人の仕事に取られるために、生活費を稼ぐぐらいアルバイトに入ることができないということでした。なるほど。俳優でいうギャラの出ない舞台に出演するような感じかしら?と思っていたのですが、俳優は舞台の期間だけアルバイトが出来ないだけで他の時に貯金しておいて備えるなんてことも聞きます。僕はノーギャラでは絶対出ませんでしたが・・・。しかしHくんの場合はそれが一年中続くという事でした。それは大変だなぁと心で思いながら、『となると生きていくのにかかる最低限のお金はどうやって捻出しているのかしら』という疑問が出てきました。

少し失礼かななんて思いつつ、何度か会っているしHくんはすごくオープンな性格の印象だったので、あくまで自然に『ねぇねぇ、そうなると家賃とかどうやって払っているの?』と質問してみたのです。

そうしましたらHくんは『借金ですよ』と普通に答えてきました。まるで『今日何時に起きたの?』と聞かれて『9時ぐらい』と答えているかの如く自然に答えてきたのです。ちなみに僕の方が年上だったのでHくんはしっかり敬語で僕と話してくれる人でした。

そして話題はその話になり、聞くとHくんの借りている額は普通に驚愕する額でした。これまでの話を聞いている限り、たぶんHくんの年収より多いであろうことは容易に想像がつきました。僕は素直に驚き、その状態で普通に明るいHくんの精神力というかメンタル半端じゃないなと思いました。いらない精神力とメンタルな気がしないでもないですが・・・。ていうか飲んでる場合じゃないだろうと正直思いましたが、そこまでの仲ではなかったので言葉を飲み込みました。

さらに聞くとどうやら周りのお笑い芸人でもそういう人は多いとのことで、それぐらいの額に達していた芸人さんも売れたら無事に返しているから、売れれば返せるという思考に自然になっているとのことでした。プラス周りにも同じ境遇の人がいるから完全にマヒしているのだろうと僕は思いました。

しかし先日『背水の陣で仕事に臨むことの効果』について記事を書きましたが、その時は忘れていましたが、よく考えたらかなり背水の陣になっているHくんがいたのか・・・。

そして話題は変わり帰りの電車の方向が偶然同じだったことで、僕はHくんと2人で電車に乗りました。そこで僕は一応年上という事もあり、Hくんと真面目な話をしてみたのです。

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なぜか説得力たっぷりに『下には下がいるんで』と言ったお笑い芸人Hくん

僕はあんまり詳しくはないけど、きっと利息もとんでもないことになっていると思い、お笑い芸人の仕事は断る必要はもちろんないけど、こういった飲み会とかは少し控えた方がいいんじゃないかと柔らかく言ってみました。借りている額が減ることなく増えていくのは精神的にも大変な時もあるでしょうと。僕からしたら背水の陣ではあるんでしょうけど、ちょっと生きている間に返せるのか?という額に思えましたので。

そうしましたらHくんはたっぷり間を取った後に僕に言ったのです。

『下には下がいるんで。僕の周りにもっとやばい奴らいますし』と。

またその時の言い方が、異様に芝居じみていたというかドラマティックとうか。Hくんは僕よりだいぶ背が低いのですが、電車のつり革にぶら下がる感じで下から舐めるように僕を見上げそのセリフを言ったのです。超真面目な顔で。

これ絶対良くない考え方ですよ。危ない考え方だと思います。基本的には『背水の陣で物事に臨む』ことに肯定的な僕が、なんだか引っかかるものがあったのはHくんのこの考え方のせいではないかと思います。

この考え方はきっとなんの成長もしないでしょうし、堕落の一途をたどる可能性のある考え方だと思います。

何かを成し得たいならこの考え方は絶対にダメだと思ます。上を見ていなくてはさすがにダメでしょう。ただ常にはるか上を見ているというのはまた良くない精神状態になる可能性もあるので、はるか上を目指しつつ、少し上を見てその段階を上げていくのがいいんじゃないかと思います。

下を見るって、あんまり僕の発想にはなかったことでした。

Hくん元気だろうか。元気に働いていると信じています。面白くていい人でしたから。

                         M&O