THE ENTERTAINMENT DIARIES

はじめましてM&Oです。フリーランス。元俳優が俳優の目線で綴るエンターテインメントの表と裏

役者時代の貧乏生活を振り返ってみた エアコンもない部屋に住んでいたあの頃

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人間として鍛えられた貧乏時代

おはようございます、M&Oです。

最近会話の中で、役者でまだまだ食えなかった時代のことを聞かれて思い出しながら話していたのですが、妙に懐かしくなったので今回は役者時代に経験した貧乏について書いていきたいと思います。

 

思い返せば役者をやっていた時に一番の貧乏だった時期というのは、20代の役者一本で食えるか食えないかのギリギリを彷徨っていた時期だったと思います。

そんなに役者の仕事がない時は生活費のためにアルバイトをやっていたのでそこまで貧乏になる事もなく、もちろんまったく豊かな暮らしではありませんが、明日食べるものにも困るということはありませんでした。

しかし当時の心持としてはやはり『役者一本で食べていくんだ』という思いがかなり強く、今思えば全然賛同できない考えなのですが、できる限りアルバイトなんてやりたくないという考えを常に持っていました。むしろどうして俺はアルバイトなんかしているんだ!という思いです。

そう思っている20代の時に、そこそこ仕事が続いてそれなりのギャラももらえるようになり、「これは役者の収入だけで生活できるのではないか?」と思う時期がありまして。そう思い僕はアルバイトをまったくしない、役者の収入だけで生活するという事を初めてスタートしたのです。実際問題舞台の稽古などでアルバイトする時間もなくなっていたわけですが。

そんな生活をスタートしたものの、やはりというか当たり前と言うか・・・そんなに甘いものではなく、すぐに生活は苦しいものへと変貌を遂げていきました。

役者のギャラだけで生活するということは、安定した収入というのはもちろんありませんし、ギャラが入金されるタイミングも3か月後だったりするので、ひっきりなしに出演している状態じゃなければ当然無理が生じてきます。

当時住んでいた部屋はエアコンがなく、僕はストーブなどの暖房器具も一切持っていなくて、畳の和室の部屋のアパートに住んでいて、冬は極寒に耐え忍ぶというのが当たり前でした。家ではインナーをしっかり着込んでスエット上下を着て、その上にさらにウィンドブレーカーの上下を着こみ、寝る時もそのままの服装で布団に入っていました。無駄に大きな窓が二面ついている角部屋で、カーテンも付けていなかったので外の寒気がダイレクトに感じられる状態でした。忘れもしませんが、布団に入って天井を見ながら息を吐くと息が白かったこともありました。「これ危ない寒さなんじゃないか」と真剣に思いましたが、今も無事に生きています。

そして食事問題もかなり深刻な時もあって、あまりの空腹に耐えきれずに、マクドナルドやコンビニに行って「捨てるハンバーガーありませんか?」や「捨てるお弁当ありませんか?」なんて店員さんに聞いた事もあります。結果は一切くれませんでしたが・・・。当たり前ですよね。

さらに入ると思っていたギャラが翌月にズレ込むなんてこともあり、家賃を払わねばならないのに手元には3000円しかないなんてこともありました。この時は仕方なく苦肉の策として、この3000円を握りしめて、行ったことのないよく駅前にあるパのつく大人の遊技場に初めて足を踏み入れてやり方もよくわからず見よう見真似でチャレンジして、まさかの9万円をゲットする結果となり、無事に家賃を払いさらに余るという奇跡が起こりました。しかしこんなことがあっても僕はハマることがなく合わなかったのかその後は全然行っていません。音がうるさすぎて頭痛になったという事もありますが、なんだか謎に罪悪感を感じたという事もあります。

 

当時の僕はクレジットカードの類も一切持っていなく、借りるという選択肢もまったくなかったので、やりくりするためにはただ節約をするということしか解決策がなかったのです。

炊飯器はあったのでお米を買ってお米だけで食べるという事がほとんどでした。インスタントの袋ラーメンばかり食べるという事もやってみましたが、ある時身体に力が全然入らなくなった時があって「これは危ない」と思いすぐにやめました。この時の経験が活きているのか今でもお米だけでおかずがない食事でもふりかけとかあれば僕は全然大丈夫な感じです。大丈夫というか今でも自宅で一人で食べるご飯はそんな感じです。それが特にストレスではないんですよね。充分幸せ!って思えてしまうのです。

 

エアコンの話ですが、夏に関してはさすがに危ないので扇風機は持っていました。かなり昔なので今ほどの猛暑ではなかったと思うので、扇風機で特に問題なく過ごしていたように思います。ただ一度友人が夏に泊まりに来た時に、僕は普通に寝ていたのですが、友人の「暑い~暑い~」という呻き声で目を覚ましたことはありました(笑)やはり慣れとうか人間は環境で鍛えられるものなんだなぁと当時は思ったものです。友人には悪いことをしましたが。

映画の打ち上げのビンゴ大会で当たった5万円の商品券も速攻で金券ショップに行って売った記憶もあります。困窮していたんだろうなぁ(笑)まぁでも今でも多分売りますけど(笑)

あと自転車での移動距離が半端じゃなかったです。交通費の節約のために行ける距離なら自転車で行っていました。片道10キロとかなら余裕だったと思います。ちなみに普通の安いママチャリでした(笑)

そんな生活をしながら役者活動をしていたわけですが、結局この時は仕事も途切れ再びアルバイトしながらの生活に戻ってしまいました。そう甘くない!!

そして僕が役者だけである程度の生活をキープできるようになったのはそれからかなり後です。それも今思えば運が良かったなぁと思います。

僕より壮絶な経験をしている役者なんてたくさんいるんですけどね。僕の貧乏経験なんて序の口なのです。

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貧乏なんてできればしないに越したことはない

役者の世界ってよく下積みが必要だとか、貧乏するのが当たり前だとか言われる世界ですが、僕はまったくもってそうは思いません。できることならそんな経験する必要なんてないです。とんとん拍子に売れるならそれが一番いいでしょう。下積みがないと潰れるとかそんなのはその人の性格によるものです。トントン拍子に売れたって真摯に演技に向き合う役者なら全然潰れる事もないでしょうし、むしろたくさん現場積めるんだからそんないいことはありません。ハングリー精神が、とかいう話も聞きますが、それも意思が強い人にとっては貧乏を経験したかどうかなんて関係ないと思います。

貧乏なんてせざるを得なかった人がするもので、必要なことではまったくないわけです。僕自身もたまたまそういう経験をした時期があったというだけです。当たり前ですが偉くもなんともありません(笑)全部自分のせいですから、自分で選んだ道だったわけで。今となっては笑い話としてネタになるぐらいです。貧乏が美徳だなんてこれっぽっちも思っていないです。

懐かしいなぁと思う事はありますが、戻りたいなぁとはもちろん思いませんし(笑)あ、でも自分がキツイ時とかに「あの頃に比べればマシだ」と思える経験にはなっていますね。

 

人生は諸行無常。貧乏であろうとお金に余裕があろうと、どんな環境でも楽しめる人間を目指したいですね!!

                               M&O