THE ENTERTAINMENT DIARIES

はじめましてM&Oです。フリーランス。元俳優が俳優の目線で綴るエンターテインメントの表と裏

綾野剛主演ドラマ『ハゲタカ』無理やり詰め込んだ感が否めない 『半沢直樹』にはなれなかった『ハゲタカ』

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半沢直樹』を意識しつつもたどり着けなかった『ハゲタカ』

 

テレビ朝日で木曜日21時からオンエアされていた綾野剛主演ドラマ『ハゲタカ』が最終回を迎えました。

テーマとしては好きなので私M&Oはしっかり予約録画して全話観させて頂きました。全話観たという事はもちろんつまらなかったわけではありません。しかし面白かったかと聞かれれば…残念ながらそんな事もありません。観ていて興奮するような面白さは正直ありませんでした。

『ハゲタカ』は他の映像化された作品を観てないのですが、逆に他と比べる事なくただ単純に観ていた感想を書きたいと思います。

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最初から最後まで人間味が足りなかった綾野剛演じる鷲津

まず、主演の綾野剛さんの鷲津に関しては、1話と2話を観た時点で記事を書かせて頂いたのですが、

www.myprivatecomedy.net

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最後まで変わる事なく無理してる感じが残ったままの鷲津だったと感じました。

決して嫌いな俳優ではないのですが、綾野剛さんとしてはチャレンジしたつもりなのかもしれませんが、芝居で言えばスキルの無さを露呈してしまったドラマだったと思います。個人的にはもっと軽く演じている部分がないと人間味が出ないと思いますし、ギラッとした顔や難しい顔ばかりでなくもっといろんな表情を見せて欲しかったです。

一番観ていてキツかったのは『声を無理して作ってる』ところです。やりたい事はわかるのですが、ドスのきいた低い声を意識的に出そうとし過ぎてて、感情や表情などがリンクしていなくて違和感しかなくて。ここが一番力量不足が見えた部分でした。無理してやらなきゃいいのに。真実はわかりませんが、『半沢直樹』の堺雅人さんを意識してるように見えたし、結果的に遠く及ばない演技になってしまったという感想です。

藤原竜也さんなら熱量を出しても成立する演技をしたと思うのですが、今回の綾野剛さんの演技では成立してないし、逆にストーリーがよくわからなくなってしまいます。ただでさえ尺の足りなさを感じさせたドラマなのに。

 

バックボーンが雑すぎたドラマ『ハゲタカ』

綾野剛さんの演技繋がりで続けて書きますが、伊武雅人さん演じる帝都重工の会長・真壁に対する鬼気迫った演技はなんだったのでしょうか?不正を働き続けた者への怒りだけにしては、少し疑問の残るシーンで。まるで過去に遺恨があるかのようなシーンに見えなくもない演技をしていた印象です。それでも芝居のスキルとして成立してませんが。半沢直樹堺雅人さんと香川照之さんみたいにしたかったのかなっていう風に思えてしまいます。だとしたらいくらなんでも浅はかすぎるので、まさかそんな事はないだろうと信じていますが。

大体真壁を演じる伊武さんと鷲津を演じる綾野剛さんの熱量が違いすぎて噛み合ってないし、伊武さんの熱量が普通に考えれば妥当だと思います。いきなり涙ぐんで低い声で凄まれても伊武さんも困るでしょう…。今まで二人の関係性が描かれていないドラマの内容なのですから。まさに一人よがりの演技という感じでした。実際あれだけの熱演していても観ていてまったく心が震えなかったので。

綾野剛さんは本当に嫌いな俳優じゃないですし、被写体としてはいいと思うのですが、いかんせん上手くはないんですよね。かなりのチャンスを与えられてこれだけのキャリアを積んでることを考えると、センスがある人じゃないと正直思います。いい人らしいですが・・・それはまた別の話ですもんね。小栗旬さんや田中圭さんなどお芝居が魅力的な俳優が所属している事務所ですが、力のない事務所にいたら仕事なくなっててもおかしくないと思います。

 

バックボーンで言うと、明らかに描けてなかったのはベンチャー企業に関してですね。他にも多々ありますが、特にひどかったなと感じます。たいして描いていないのに最後に三億円の出資を受けて、傘下ではなく取引先としての関係になることになっても何の感動もありませんでした。これは僕だけじゃないとないと思うんですよね。ラストのあのシーンで感動した人っているのかなぁ。クラウドファンディングしたぐらいしかあのベンチャー企業もあがいていませんし。なかなか「良かったね~!!」とはなれません。

ドラマの『白い巨塔』みたいに2クールやっていたら、もっといろんなドラマを描けていれば見応えも増していたかなと思います。無理やり1クールでいろんなこと詰めすぎた感じなので、脚本の時点で厳しいものがあったのかなと思います。渡部篤郎さんが演じている役の家庭のアルコールに関する問題もいまいち描かれていませんし。最終回でお酒を渡部篤郎さんに出すところなんて、ちゃんと描かれていればもっと活きたシーンになっていたはず。とってもいいお芝居していたと思いますし。もったいない。。。

 

なんだかんだ最終回まで全話観たドラマだったので、つまらないわけではありませんでした。ただ、『面白かったー!』という感想のドラマではありませんでした。脇のキャストは光石研さんを筆頭にいいキャストが揃っていただけに、もったいないという感想です。

あ、高嶋政伸さんは良かったですね~。あんなにオーバーな芝居して成立させているのはさすがの一言です。M&O的にはこのドラマのMVPです。