THE ENTERTAINMENT DIARIES

はじめましてM&Oです。フリーランス。元俳優が俳優の目線で綴るエンターテインメントの表と裏

綾野剛の『ハゲタカ』での演技がちょっとお粗末な気がしてならない・・・まばたきしない演技も多用し過ぎ。

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綾野剛は嫌いな俳優じゃないんだけれども、『ハゲタカ』の演技は微妙

テレビ朝日で木曜21時から放送されている連続ドラマ『ハゲタカ』

綾野剛渡部篤郎光石研池内博之小林薫沢尻エリカ杉本哲太木南晴夏筒井道隆高嶋政伸などなど豪華キャストと確かな演技力の役者を起用し話題になっている『ハゲタカ』ですが、現在4話までを観てみたわけですが、ちなみにドラマがスタートした頃に書いたブログはこちら

www.myprivatecomedy.net

いろいろと他局でもドラマ化されていたりと人気な原作なだけに、ストーリーとしては非常に見ごたえのあるドラマとなっています。演出やテイスト的にもポップにならないようにというか軽く見えないようにしている感じが伺えて、重厚感をそれなりに感じることができます。

加えて俳優陣が芸達者な人が多いし、ナチュラルかつ説得力を出せる俳優が多いのでその部分も大きいと思いますが。光石研さん、杉本哲太さん、渡部篤郎さんを筆頭に。渡部篤郎さんは渡部節をこのドラマでもいかんなく発揮してくれていますね(笑)

 

そんな中、ドラマを観ていてちょっと物足りないというか「おや?」と思ってしまうのが鷲津政彦を演じる綾野剛さんでして。

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綾野剛さんは決して嫌いな俳優じゃないんです。むしろどちらかと言えば好きな方の俳優なんですが、元々芸達者な俳優とは思っていなくて。でも俳優ってその人の味みたいなものがとっても大切だと思うので別にみんながみんな演技上手い必要もないと思っています。なので綾野剛さんは僕の中では綾野剛がやるからいいっていう良さを持っている俳優だと思っていまして。

この人の大きな武器はスタイルの良さというか、非常にスタイリッシュなので被写体として絵になるということだと思います。細いだけでなく全体的なバランスというか。伊勢谷友介さんなんかも非常に絵になりますよね。

 

作り込まずにもっと自然体で演じて欲しい『ハゲタカ』の綾野剛

『ハゲタカ』の綾野剛さんは随所で無理してる感があるんです。

綾野剛さんの実年齢が現在36歳だと思うのですが、演じる鷲津政彦は41歳なんですよね。この年齢的なものにも少し引っ張られているのかなぁと思う事と、周りの役者陣との芝居の掛け合いをあまりせずに一人で演じてしまっている感じがかなりします。

観ていて窮屈そうに演じているというか、伸び伸びやっている感が正直なくて綾野剛さんの良さがスポイルされてしまっている感じがすごいするので、観る側も演じる側も誰も得しない事態になっていると思います。

声も無理してわざと低く喋るシーンが多々あるのですが、逆にリアルティを失くしてしまっていると思います。厳しいことを言うと、芸達者な俳優であれば何の問題もないことなのですが、綾野剛さんはその力量がないと思われます。自分のモノにできてないのにやっている感じです。これに関しては正直初声訓練などをやってきている経歴ではないのでなかなかできないのではないかと。同じような社会派ドラマで例を出すと主演していた堺雅人さんや長谷川博己さんなんかは自然にこういうことをやってのけてしまいますし。もちろんそれぞれの良さがあるのでできなくてもいいと思うんです。ただできないことを無理してやる必要ないのになと思います。

そして綾野剛さんクラスになると監督からのNGも演技に関してはたぶんほぼほぼ出されなくなってきているのではと思います。映画ではそんな事もないと思いますが、テレビドラマで名のある俳優に演技NGを出して何テイクもやらせるってそうそうないのが現実です。むしろ監督が役者に気を遣っている現場の方が多いですし。これってなかなかに不幸な事ですよね。演技的にあまり良くない出来のシーンが全国に放送されるわけですから。なので売れるということは自分自身でいろんなことに責任を持たなければならなくなるんですね。僕はドラマの現場に行っていてメインクラスの役者さんが演技でのNGをもらっているの観たことないかもしれないです。むしろ平気で台本変える提案する人もいたし。シワ寄せが来るのは決まって下っ端の役者ですが、愚痴を言っても仕方ないのでやるしかないのです。それが成長に繋がると信じて(笑)

もう一つ三話あたりから気になっていたのが、綾野剛さんがまばたきをしないようにして喋っていることです。容易に想像がつくように、簡単に涙ぐむことができるやり方なわけですが、別にこれをやること自体は全然問題ないんですが、あまりに目と発している言葉がリンクしていないのが気になります。観ている限りでは意図的に緊迫感を出したいがためなのかまばたきを我慢して演じている感があるのです。実はまばたきを意図的にしない俳優は結構いて、単純にまばたきをすることは画面上で見ると意思の弱い人間や気弱な人間に見えるので、顔のアップの時はまばたきしない俳優が多いです。気を付けてドラマや映画を観て頂くと結構わかると思います。

ただこれもいかに自然にやるかなんです。そして緊迫したシーンや鬼気迫った感じを出したいシーンなんかは、このまばたきをしないことに頼ると薄っぺらい感じになってしまう事が多々あります。わかりやすく言うと、『ハゲタカ』での綾野剛さんは極度のドライアイにしか見えないです。目が血走って充血して涙が溜まっているのに、発している声のトーンは一切変わらないので、感情の高ぶりも見えないのです。

まばたきをしない俳優で代表的な俳優は藤原竜也さんなのですが、彼の場合は発する言葉と見事にリンクするので感情の高ぶりが伝わるのです。抑えた声の調子でももちろんそれは伝わります。というか藤原竜也さんに関しては、意識して瞬きをしていないんじゃなくて、感情第一でしっかり芝居をする俳優なので、ただ単にまばたきすることを忘れてしまっているだけだと思います。機会があったら観て欲しいのですが、『バトルロワイアルⅡ』のカメラに向かって宣戦布告するシーンや『カイジ』のEカードの香川照之さんとの決戦のシーンなんかはその最もたる例です。説得力が違います。

 

綾野剛さんの良くない部分を書いた感じになってしまいましたが、あくまで『ハゲタカ』での綾野剛さんに関して書いただけで、僕は基本的には綾野剛さんは好きな俳優ですので。日本映画を牽引してくれている俳優だと思っていますし、これからの活躍にも期待しています。